#倫理学
母をタイトルに含む記事をこれまで2つ書いたことがあります。今日はその2つと異なった視点から母にまつわることを書いてみたいと思います。配偶者のいない人はいます。子のいない人もいます。しかし生殖医療の発展した今現在でも母のいない人はいません。万…
私が師の教えの中で、最初に関心をひかれそして今でも最も関心をもっているものは奉仕だといえるでしょう。英語では奉仕をserviceといいます。サンスクリット語ではsevaで、sevaという言葉は東にわたって世話という言葉になり、西にわたってserviceという言…
『バガヴァッド・ギータ』の主要な教えの一つに、結果を求めずに行為することがあります。これはカルマ・ヨーガの核心ともいえるものです。例えば次の詩句があります。 行為の結果への執着を捨て、常に充足し、他に頼らぬ人は、たとえ行為に従事していても、…
私たちは世界に取り囲まれて生きています。日常的に移動する範囲の生活世界だけでなく、メディアを通じて普段行くことのできない場所で起きている出来事を知ります。大航海時代以前にも、そう人類が誕生してからずっと人々は移動し続けてきました。世界の果…
日本仏教ではすべての人に仏性が宿っているといいます。他の宗教においても、人には神性が宿っているとされてます。人は仏、人は神。それをどう応用すればいいのか? 次のような言葉を見つけましたので、それに基づいて考えを記したいと思います。 God is in …
4年以上前に次のように書いたことがあります。(こちら) 「人間の行動を律するものには三つのものがあると考えています。一つは道徳、一つはダルマ(法)あるいは倫理、一つは霊性です。ダルマとは、例えば父として、母として、子として、配偶者として、社…
感謝について先週書きました。そこに書いたとおり、感謝の気持ちをゆっくりと育んでいきたいと思っています。感謝というのは物や人に対する感謝から始まって、神仏への感謝にまで到達しないといけないと書きましたが、今日は反対に「神仏から感謝されるよう…
至らぬところもある人間ではありますが、そして自分でいうのも何ですが、私に備わる徳に、忍耐と謙虚さがあると思います。50年近く生きてきた中で、多少なりとも育まれてきました。私よりも厳しい苦難を忍耐心で乗り越えてきた人もいるでしょうし、私よりは…
サルヴァカルマ バガヴァッドプリーティヤルタム (すべての行為を[全託の精神で]神を喜ばすためになしなさい) 1ヶ月ほど前に、選択を迫られたときには沈黙を選ぶのがいいという内容のブログを書きました。私は実際そうしています。しかし他にも選択を迫…
Money comes and goes.(お金は来ては去ります) Morality comes and grows.(道徳性は来て成長します) これで対です。さらに続けて、 You should develop such morality.(あなたはそのような道徳性を育むべきです) をくっつけてもいいでしょう。 お金は…
おそらくはこのブログに初めて出てくる言葉ではないかと思いますが、エートスについて考えていることを書き記しておきます。この言葉の意味することについてまだ十分に理解しておらず、先々の思考の取っ掛かりにするための試考です。 エートスは元は古代ギリ…
今日日本がワールドカップサッカーで敗退しました。私は今回試合を見ていないのですが、かつて集団スポーツをしていたことがあり、やはり強いチームは弱いチームに比べ、言葉にしなくてもちょっとした動きなどでコミュニケーションが取れ、一致団結して目標…
現在の世の中には山ほど問題があっても、その解決は思うように進んでいないと思われますが、その原因を一つ挙げれといえば一体性(unity)の欠如といえるかもしれません。日本語で一体性といってもわかりにくくはあります。英語のunityでも英語になれていない…
誰もがわかっていることですが、人生に確かなことはありません。強いていえば、皆必ず死ぬということくらいです。それ以外のことで確かだといえることは人生にないでしょう。しかし多くの人が不確実な状況を避けます。 不確実な状況を避け、この先何日も何年…
愛はすべての人が求め、すべての道が行き着くところだとされます。この愛に関しておもしろい記事を見かけました。 愛は英語でloveとつづります。言葉遊びのようなものですが、このloveを次のように説明していました。 L:the Light within(内なる光) O:On…
以前からか、あるいはことに最近になってからなのかわかりませんが、「自分が変われば世界が変わる」という言葉を聞くことがまああります。私もこの言葉をかなり前から知っていました。しかしその意味は深いものがあり、なかなか理解できなかったのは事実で…
国際女性の日は毎年3月8日で、起源は100年以上前だとしても、国連がこの日を「国際女性の日」と定めたのは43年前のようです。しかし私は、ここ数年になってこの言葉がメディアで語られているようになった気がしています。(以前は気にしていなかっただけ?) …
御釈迦様は苦にさいなまれたわけですが、その原因を突き止め、それを乗り越える道を示したところが偉大であるわけです。そして自らも自らが示す道を歩まれました。 苦の原因は四諦(四つの真理)の中では集諦にあたります。集は苦を招き集めるものに関する真…
現代に日本でほとんど聞くことがなく、しかし深い意味を湛えていて広まって欲しい言葉がいくつかあります。一つは霊性、一つはダルマ、一つは一体性(unity)。他にもありますが、この三つはどれも深く探求するに値するもの。初めてこれらの言葉を聞いた人は、…
完璧、完全。これにこだわりだしたら、きりがありません。しかし性分なのでしょう、たまにこのことが気になります。完璧、完全についてのそもそもの定義がはっきりしていないのも問題です。英語では完璧はperfection、完全はfullnessと表せるのかもしれませ…
(自分の過去の記事を検索すると、良心をタイトルにした記事を書いたことがなかったようです。ですので今回取り上げてみました。) 良心に従いなさいとはよくいわれること。この良心とは、人間に内在する神性の(微かな)動きのようなものが意識へと伝わって…
自分が軽くない病気にかかったこともあって、もう15年以上も前になりますが、福祉関係の本を何冊も読んだことがあります。おそらくその中の一冊に書かれていた言葉だと思うのですが、最近ふと思い出したものに「倫理は論理」という言葉があります。 倫理は価…
霊性における最高の真理によると、この世には神しか存在せず、人間というものは存在しないそうです。ただ一者のみが過去も現在も未来も存在し続けるだけで、私たちが外界に見る多様性は幻に過ぎないとのこと。何億という人間たちの日々の生活は、唯一存在す…
When you want what God wants, you have no wants. (あなたが神が欲するものを欲しているとき、あなたには何も欲しいものはない。) どうしていいかわからないながらも、欲望(あれが欲しい、あれがしたいなどの思い)を減らそうと何年ももがいてきて、多…
最近はあまり聞くことはなくなりましたが、かつては日本のサッカーとか、日本流の英語とかそういう言葉をよく聞いた時期があります。私はテレビをほとんど見ないのですが、最近は日本のすばらしいところを取り上げた番組が多くあるとも聞きます。 それはさて…
おそらくは、多様性は自然なことのはず。進化論によれば何百万種もの生物がこの地球上にいて、それらはすべて環境に適応しながら多様性を育んできたといいます。生物が多様であるがゆえに、多少の自然環境の変動があっても、全体としてのバランスが急に失わ…
今年の後半に49歳になり、来年は50歳です。孔子の言葉では50歳は知命(天命を知る)の歳です。時間のあるときに天命を知るとはどういうことなのかを考えてきましたが、それについて今少し書いておこうと思っています。 その前に40歳は不惑(惑わず)の年とさ…
今日で1月が終わりです。1ヶ月がさっと過ぎ去っていきます。後半は寒い日が多く、また風邪をひいたので大変でした。 今月大相撲の初場所で稀勢の里が優勝しました。彼はもしかしたらずっと優勝することはないのかもしれないと思っていただけに、優勝が決まっ…
今の若い人は言われることがあるのかどうか知りませんが、私(50歳前)は幼いころにしばしば「ばち」「ばちが当たる」という言葉を聞いていました。説明されなくても、語感からか、心に突き刺さる言葉でした。そのまま年を取っていき、何か悪いことがある…
少し前にツイッターで目にしてうなった言葉です。 「学生時代、気が沈んでいると友人に話したら『最近生産してる?』と聞かれ『何でもいいからいつものプラスαで生産しな。本を読んで感想を書く、料理を作る、外食したらレビューを書く。何でもいいから生産し…