ガヤトリーマントラ2

 年も押しせまってきました。今年も今日を含めて残り3日です。いろいろ済ませてしまわなくてはならないこともあるのですが、少しはしょって、本当に必要な年を迎える準備に集中しています。この記事が私の今年最後の記事になります。この一年何らかの形で読んでくださった方々に感謝いたします。この記事を小まめに読んでくださっている方の記事も読みたいとは思っているのですが、十分に目を通すことができないこともあります。時間のある限り目を通しているのですが、お許しください。気がひけるのは、私の記事を読んでくださっているのに、私はあまり目を通すことのできていない方のことです。もしいつも私の記事を見ていらっしゃる方がいて、しかし私がコメントしたことのない方がいらっしゃいましたら、気が向いたときで構いませんので、遠慮なく教えてください。(フォローしていなくても、いいねボタンを押してくださった方の記事に時々目を通していることはあります)

 今日はガヤトリーマントラについて触れたいと思います。かつてガヤトリーマントラについて書いたことがあるのですが、このマントラは普遍的でどの人が唱えても問題のないマントラです。宗教や人種、国籍に関わらず誰が唱えてもいいですし、誰が唱えても効力が期待されるものです。

 マントラにはガヤトリーという韻律のものがたくさんあって、祈りを向けられる神格によって、さまざまです。しかし、ここで述べるのはガヤトリー女神に捧げられるものです。

 オーム
 ブール ブヴァ スヴァハ
 タット サヴィトゥル ヴァレーンヤム
 バルゴー デヴァスヤ ディーマヒー
 ディヨーヨーナ プラチョダヤート


 このように、このマントラは五つの詩節からなります。この宇宙と5という数字は関係の深いものです。空・風・火・水・地の五大元素、五感と五つの行動器官(言葉、操作=手、移動=足、排泄、生殖)、五つのプラーナ(インドの概念です)、五つの鞘(人間を構成する要素)などがあります。このマントラは宇宙を意味しています。

 そしてこのマントラを唱えるものは、感覚と生気(プラーナ、呼吸)と言葉を保護されます。自然と悪いものを見たり聞いたりしなくなり、呼吸が安定してきて健康が促進され、言葉を正しく扱うことができるようになります。

 このマントラの神格はガヤトリー女神ですが、太陽神(サヴィトリー女神)でもあるといわれています。万物を育み、維持する太陽神に祈りを捧げることは、天照大御神を古来より崇めてきた日本人には自然なものです。

 このマントラは知性と識別を育みます。人間と他の生物を分けるものはこの知性と識別です。このマントラを授けられることは、動物ではなく、人間としての人生を歩み始めることを意味します。

 他にもこのマントラにはさまざまな意味があるのですが、私がこのマントラをことさら唱えるのは、私の家の宗教が阿弥陀仏への全託を勧めるからです。ガヤトリーマントラを唱えると、全託の姿勢が育まれるといいます。全託はとても難しいことなのですが、それを達成するためのよすがとしてこのマントラを大切に扱っています。

 この一年の終わりの記事はガヤトリーマントラになりました。言葉に何の力があるのかという方も現代にはいますが、私は言葉特にマントラの力を信じています。このマントラの最後の一節は、「ディヨーヨーナ プラチョーダヤート」です。この意味は「私たちの知性をガヤトリー女神が啓発してくださいますように。」というものです。ここまで読んでくださった方々皆様の知性が啓発され、これからの人生がより良いものであることを祈って、感謝としたいと思います。

 皆様、この一年ありがとうございました。そして良い年をお迎えくださいませ。