愛に生きる

日常生活から少し離れて内省の時間にふと浮かんだ思いを記します。

文化2

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Brittany Lea

20数年前になりますが、ある日本人が「日本には文化がなくなった」と書いていました。どういう意味でそう言っていたのか当時わかりませんでしたが、最近少し思い当たることがあったので書いてみます。

 文化とは生き方(way of life)だと思います。どう生きるかということです。どう生きるかもへったくれもないようですが、ひょっとしたら現代日本人は生き方が定まっていないのかもしれません。

 私は少し問題のある家庭でしたが普通の庶民として生まれ育ちました。祖父母や親と一緒に生活し、節制や満足を旨とする家庭でした。誰でもそうだと思いますが、小さい頃は親や年長者の振る舞いから多くを吸収します。若い頃から悩みの多い私でしたが、基本的なことの多くを家庭で身につけたと思います。決して洗練されてはいませんが、生き方=文化という意味では、文化を身につけたと思っています。

 現代に文化が欠けているという意味は、「他の人がどうであろうと自分はこういう生活を営む、こう生きる」という自明なものが多くの現代日本人に欠けているということだと思います。現代では皆メディアから情報を得ます。自分の生活がしっかりとしていて普段から物事に迷うことのあまりない人にとってメディアとは外の世界を覗き込むちょっとした窓のようなものでしかないのでしょうが、どう生きたらいいかメディアを参考にし依存しすぎている人もいます。

 インターネットやテレビ、雑誌を見て生活スタイルを定めるのはどうかと思います。メディアは絶えず流行を追うので、メディアを追い続けていると生活自体が不安定になります。そういう生活は多分ものすごく疲れます。

 生活スタイルだけではありません。メディアは人間の考え方にまで大きな影響を与えています。日々の生活を送る上で、複雑な思考は必要ありません。シンプルで身の丈にあった思考で十分生活していけます。何かわからないことがあれば、昔ならばおとなりさんや地域のちょっとした知恵者に話を聞けばすんでいました。思考がすっきりしているというのも文化の印ではないかと私などは思います。

 祖父母や親と生活するのはある面で大変です。夫婦だけで生活するのと比べ、多くの不自由があるでしょう。しかし、家族はメガネのようなものだといいます。邪魔な障害物のようでいて、ものがよく見えるためにあると。私自身大変でしたが、親と同居する人の少ない現代において、多分人にはない貴重な視野を獲得することができたと思っています。そして文化も養われたと思っています。

 文化とは、いいも悪いも含めて生き方です。あまり顧みられることはありませんが、とても大切なもののような気がします。