愛に生きる

日常生活から少し離れて内省の時間にふと浮かんだ思いを記します。

世界はあなたのためにもある

WHOが今年発表しましたが、世界で1年間に自殺でなくなる人は80万人にも達するそうです。世界の自殺率は、日本の自殺率よりも低いですが、それでもこれほどの数の人がなくなっているとは知りませんでした。自殺は世界的な課題だと思います。

 多分自殺はさまざまな問題を抱えてしまって身動きの取れなくなった人や、精神的に落ち込んでしまって解決策を見いだせなくなった人などが選ぶのだと思います。人は追い詰められた時、その状況から逃れられないように感じてしまうことがあります。私もそういう状況がありました。そういうとき、適切なサポートがあれば状況は変わってきますし、自殺しなくても済みます。

 日本では1年間に3万人弱の方が自殺でなくなっていますが、これは国内で戦争に匹敵するようなことが起こっているともいえます。ナイフやピストルは用いられていませんが、何らかの力が作用して、人が死へと追い詰められています。精神的ともいえる戦いが起こっています。

 自ら死を選ぶ人には責任感の強いきちんとした人が多いと言われますが、もう少しいい加減に生きれば気持ちが楽になり、思いつめることもないのではないかと思います。

 インドにヴィヤーサという聖者がいましたが、彼はかつて戦場で虫が戦争に巻き込まれないように逃げているのを見て、次のようなことを笑って言いました。「お前などいなくても世界にとっては損失はないのだ」。この言葉に対して虫は怒り、「なんて傲慢な聖者だ。私にも支えるべき家庭があり、一生懸命生きているのだ。世界はあなたのためだけでなく、私のためにもある」と言いました。

 世界は人間のためだけでなく、虫や鳥、動物のためにもあるのは事実です。世界は特別な人のためのみにあるのではなく、この世に生まれてくる一人ひとりのためにもあります。現代には、自分のことはすべて自分でしなければならないと考えて重荷を抱え込む人がいますが、そうではなく、世界はそこにいる一人ひとりに配慮して生きなくてはなりません。誰かがこの世に生を受けたなら、世界はその人が生きるための場を用意すべきです。

 人は自殺する必要はないと思います。困っているときは、開き直って「この世は私のためにもある」と言い聞かせ、助けを求めるのがいいです。

 本当に困っている人を助ける機会にめぐり合うことは滅多にありませんが、もし困っている人がいれば、自分に出来ることをするつもりが私にはあります。

 自殺者が減りますように。もっともっとお互いが助け合うような社会になりますように。