愛に生きる

日常生活から少し離れて内省の時間にふと浮かんだ思いを記します。

サイコパス

 今日は書こうかどうか少し考えた話題です。サイコパスについてです。サイコパスは定義によると精神病質者一般をいうこともあるようですが、今日触れたいのは、反社会性パーソナリティ障害のことです。いえ、反社会性だけでなく向社会性パーソナリティ障害というものもあるようであわせてサイコパスだそうです。さらには自己愛性パーソナリティ障害にも似たところがあるようです。
 
 私がなぜサイコパスについて書きたくなったかというと、これまでの人生の中で「やっかいな人」に何人か出くわしてきたからです。特に私が困らされてきたのは、人を操りたがる人、そしてこういう人はえてして油断ができない人でして、そういう類の人の少なくない人がサイコパスである可能性があると知ったからです。私が読んだ本は、「図解サイコパスの話(こちら)」(名越康文著)と「まんがでわかる隣のサイコパスこちら)」(名越康文監修)です。かつては読もうと思わなかった類の本なのですが、新聞広告に「やっかいな人はサイコパスかもしれません」とあり、また名越先生が信頼できる方だと知っていたので、つい注文してみました。
 
 私は精神病理のことはわからないのですが、この2冊の本を読んで、今までの人生でやっかいだと思っていた3人がこの2冊の本に出てくる性格分類に非常に似ているのに気づきました。2人はおそらくサイコパスではないかと、そしてもう1人は人を操りたがるところが似ている自己愛性パーソナリティ障害ではないかと素人ながら感じました。(専門家でも一見しただけでは診断が難しいようなので、必ずしも私の見解が正しいわけではまったくありません)
 
 サイコパスは男性で100人中2、3人いて、女性では100人中1人くらいいるという意見があり、この数字は多いのかあるいは少ないのでしょうか? 私が50年近く生きてきた間に何千人の人と出会ってきたかわかりませんが、その内の3人が本にある特性にかなり似ており、その3人とは関わりが深かったので、実のところ本当に困らされてきたものです。
 
 もし身の回りに非常にやっかいな人がいて長年困らされているならば、可能性としてその人がサイコパスであることもあるので、上にあげた2冊の本にそれに関して詳しいことが書いてあり、それを読むと何かの役に立ちます。
 
 サイコパスは病識(自分が病気だという認識)がないので自分から病院に行くことはありません。しかし脳の画像をとれば顕著な特徴があるとのこと。人に共感することがかなり困難な人たちのようです。私が思ったのは、彼らは精神の色盲をわずらっている人ではないかということです。普通の人と感情世界が違うとされます。そして彼らを治療する方法は今のところないので、もし自分を困らせている人がサイコパスかもしれないと思い至ったならば、できるだけ関係をもたないことを名越先生は勧めています。しかしどうしても何らかの事情で関わらないといけないときは、彼らは嘘を平気でつく傾向があるので、話半分でその人の言うことを聞くようにして、あまり本気で受け取らないのがいいようなことが本に書いてありました。
 
 名越先生は、なぜこういう人がいるのかと自分に問い、それは彼らが必要とされてきたからだと答えています。人の命を預かり緊張する場面で心が揺らいではいけない外科医やかなりの損失を負うかもしれない何千億もの資金を運用するディーラーなどの仕事は彼らに向いているといいます。政治家や企業の経営者、宗教関係者あるいはアイドルにも多いかもしれないということです。そしてこれからも彼らは生き延びるでしょうし、今後はサイコパスの影響力が増す時代になるかもしれないというようなことも述べていらっしゃいました。
 
 多くの神話や民話に不条理な物語が多く出てきますが、それらはもしかしたらサイコパスなどのパーソナリティ障害の人たちとどう対峙してきたかということの記録ではないかとふと思い至りました。日本だと鬼や妖怪の話が各地にありましたが、必ずしもサイコパスとは限らないでしょうが、普通とは異なるやっかいな人たちを鬼や妖怪扱いしてきた可能性も無きにしもあらずです。
 
 私はやっかいな人に困らされてきたのですが、今思い返せば彼らとの時間は不条理そのものでした。私は若いころは自分をどう慰めればいいかわからず、最近になって神様のテストだったのかもしれないと思っているのですが、実際彼らとの関係を通じて人間がわずかなりとも向上した面はあります。本当に大変なテストだったといえます。
 
 サイコパスとはできるだけ関わらないほうが好ましいです。もし身近にやっかいな人がいれば、繰り返しになりますが、最初にあげた2冊の本は何らかの参考になります。やっかいな人がサイコパスかもしれないと理解できるだけでなぜかホッとするくらいです。いたずらに恐れすぎる必要もないと本にあります。さまざまな疑問がかなり解決される可能性があるので、読んでみるのも一考です。