ささやかな買い物

今年もいろいろなものを買いました。そのうちのいくつかはとても役立ちました。振り返ってみるとそれらはすべて食べ物関係でした。

家にきよみ(オレンジの一種)の木があるのですが、昨年末から今年の春にかけてたくさん実がつきました。むいて食べていたのですが、皮が少し固いので、たくさん食べることができませんでした。しかし、ふと思いついて手でしぼるジューサーを買ってきて、生のジュースを作ってみました。簡単に100%ジュースができて、少し酸っぱいのですが、甘さもまあまああり、とてもおいしかったです。みんなで何十杯も飲みました。ジューサーは100均で買ったのですが、とてもお買い得の商品でした。昨年実が付きすぎたためか、今年は不作のようです。

ヨーグルトメーカーもヒット商品です。スーパーで市販のヨーグルトを買ってきて、それを種菌にして牛乳に混ぜて作ります。温度管理をしてくれるので、簡単にヨーグルトが出来上がります。種菌はくり返し使え、安くて手軽にヨーグルトが楽しめました。ヨーグルトにはシロップや砂糖をかけて食べます。このヨーグルトを用いて、カードというチーズの一種も作ることができます。そう高くないヨーグルトメーカーを買ったのですが、十分でした。

ピザ焼き専用のフライパンもよかったです。直径20センチくらいの小さなフライパンなのですが、これにピザの生地を敷き、具を載せて、自分の好きなピザがつくれます。ガスレンジのグリルに入れて数分。簡単にピザがつくれます。皆に好評でした。これもほんの少しの値段で、お買い得です。

今年買ったもので、最初は使っていたのですが、だんだん使わなくなったものに電子書籍端末があります。電子書籍が便利かどうかは、自分が実際に使ってみなければわからないと思い、思い切って買ったのですが、最初は物珍しさに頻繁に使っていたものの、次第に使わなくなりました。ただし、電子書籍が不便だというわけではありません。今年は、紙の本に関しても読書量が減り、またネット書店に読みたい本があまりなかったことが理由です。電子書籍には、青空文庫から現在絶版で関心のあるものを保存したり、さまざまなPDFの書類なども入れています。それらを読むときに、電子書籍を使っています。

インターネットをいろいろ見ていて、ちょっとした言葉に出会いました。それは「多くのことを願う必要なし。実際に必要なものってごくわずかなんだから」という言葉です。たしかにそうです。本当に必要かどうかをしっかり検討すれば、実際に必要なものはごくわずかです。毎日の食事。日々の仕事。喜びや苦しみを分かち合うことのできる何人かの人。そして、信仰心です。

食事に関しては、特別おいしいものを食べようとしなければ、費用はあまりかかりません。日々なすべき仕事も、家事をして、ちょっとした仕事に付けば間に合います。そして、家族がいれば家族を大切にし、近所や何らかのグループ、あるいはインターネットで知り合う人、あるいは友人が何人かいれば人は満たされます。多くが必要だと思い、多くを求めると毎日が次第に大変になってきます。

ジューサーもヨーグルトメーカーもピザ焼きフライパンも、ほんのちょっとした買い物でしたが、それだけで1年前と比べて食生活に楽しみがずいぶんと増しました。ささやかですが、いい買い物をしたと思っています。

おまけ)"We need the courage to learn from our past and not live in it." -Sharon Salzberg
「私たちは、過去から学び、過去に生きない勇気が必要です。」(シャロン・サルツバーグ)